ミステリ×〇〇の新しい試み、「屍人荘の殺人」のレビュー

こんにちは、ぼんびーです。

最近始めて生ハムメロンなるものを食べました。食べる前は「合わなそうなくみあわせだな~」と思っていましたが食べてみてびっくり、無茶苦茶美味しいじゃないですか😆

食わず嫌いはよくないことをこの年で再認識できました。

f:id:Bombee:20180914162209p:plain

 

今回は生ハムメロンのように意外な組み合わせが抜群にマッチした、小説「屍人荘の殺人」について紹介したいと思います!

それではまずはあらすじ紹介から・・・と行きたいところなんですが、これが難しいところ。実はこの作品、うかつにあらすじを説明しようものならネタバレになってしまう非常に繊細な作品なのです。

しかし、この良作を一人でも多くの人に読んでもらえるよう、拙いながらも頑張ってネタバレなしで説明したいと思います!

 

 

目次

 

 あらすじ

ザックリとしたあらすじとしては、大学生の集団が夏休みに別荘に映画を撮りに行ったら殺人事件が起きたよ、といったものになっています。

ミステリ好きの方なら予想がつくとは思いますが、内容的にはよくあるクローズドサークル系のものになっています。しかしながら、この作品は今までのミステリ作品にはないある要素をかけ合わせた作品になっています。このかけ合わせた要素が実によくこの作品の味を出していて、今までのミステリ作品とは全く違った新ジャンルのミステリ作品になっています。

さらに、私がこの作品の一番いいところと考えているところは謎を解くための伏線がすべて書かれている点です。これはミステリ作品としては非常に重要です。謎解きパートで「いきなり新しい証拠が出てきました!」や「ワイヤーをうまく使ったら密室にできました!」系の作品は読んでいてがっかりしてしまいますからね・・・

その点でいえばこの作品は謎を解くための情報はすべて小説にかかれているため、何なら謎解きパートを読む前に犯人を推理することが可能です。私には無理でしたが!

 不満なところは?

とここまでこの作品を持ち上げていますが、あまり持ち上げすぎても本屋さんの回し者と思われてしまうため読んでいて思ったマイナス面も挙げておきます。

私が感じたこの作品のマイナス面は登場人物の心情です。おっさんの私だけかもしれませんが登場人物の心情にあまり共感できず、なんでそんなこと思っているの?と感じる場面がちょくちょくありました。

 最終レビュー

ここまでつらつらと感想を書いてきましたが、結局のところいい本でした!

ただ、人を選ぶ本であるとは思います。この作品は宮部美幸さんの作品のように登場人物の心情に重きを置いたミステリを読みたいという人にはお勧めしません。逆に心情なんてどうでもいいから謎解きをしたいんだという人には一見の価値があると思います。